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「Attention Economy」 にかぶせてみる

icon March 20, 2006 1:01 PM by yuugo このエントリーを含むはてなブックマーク

山本ゆうごです。

Web2.0と同じく、言葉が先走っている感のある「Attention Economy」ですが、あえて乗っかってかぶせて見ます。

Attention(興味)を単なる認知上の1ステップとして置くのではなく、経済の要素としてみているのがポイントなのだと思います。

昔は、「労働価値説」なるものがあって、手間ひまかけたものは価値があると。価値があるから高い値がつく。真珠が高いのは息を止めて「頑張って」貝を拾ってくるからだと。

しかし、手間隙かけなくても「欲しい」と思われるものは高くで売れることもあって、どうやら買った側の「満足度」に比例して価格が決まるんじゃないかと。「満足」というのは「効用」って言われていて、満足度を価値としてみるフレームを「効用価値説」と言われたりする。真珠が高いのは、それを手に入れた人の効用が高いからだと。

労働価値説も効用価値説もそうはずれではないのだけれど、価値の計測手段として「価格」が登場してくる(数量をかければ売上)。精魂込めて作られたいいものはよく売れるという当たり前のことです。

ところがところが、時代は経過して「チープ革命」です。Web上では労働価値説でも効用価値説でも説明のつかない事例が起こりつつある。

すげー便利な仕組みが、僅かの開発期間で立ち上がったりする(ex.はてなマップ)。そして無料。

ポイントは二つ

  • 満足度の高さとコストが連動しない
  • 満足度の高さと価格が連動しない

実際にコストが安いのに加え、ユーザに無料で提供できるのは、実際には広告なんかで「広く薄く」お金を稼いでいるだけだったりするんだけど、「広く薄く」お金を稼ぐことのできるのはWebならではの特徴です。

じゃぁ、何で価値が測られているのかという時に登場してくれるのが「Attention(興味)」なんだと思います。いいものはより多くのAttentionを稼ぎ出す。貨幣をベースにした経済では、「いかに財布の中をぶんどるか」という競争だったのが、Attentionをベースにした経済では、「一日のうちのAttentionをいかにぶんどるか」という競争になってくる。

Attentionの奪いあいということになれば、全てが競合になる。テレビはテレビ局同士の視聴率争いじゃなくて、ユーザがPCやケータイに向かうことを阻止しなくちゃいけない(どんどん奪われているんだろうけど)。メディアだけじゃなくて、友人と会ったり、電話をしたりする時間も競合になる。

その点で友人とのコミュニケーションが価値であるというところに目をつけたSNSは優れもので、実際に滞在時間を見る限り「Attention」を奪い取るのに成功している。

Attentionをかせいだあとはどうするんだ?っていうとよく分からない。ただし既存のメディアはAttentionを奪われたら商売が上がったりだということだけは分かる。勝ちパターンはまだ見えないけど、負けパターンなら目に浮かぶという状態。

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