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Googleの考え方

icon June 30, 2006 11:27 AM by yuugo このエントリーを含むはてなブックマーク

山本ゆうごです。

情報通信政策フォーラム(ICPF): 第11回「Googleの考え方」に行って来ました。

コアは検索

いろんなサービスに手を広げているみたいだけど、コーポレートミッションは「世界のあらゆる情報を整理する」ということ。 Gmailもメールサービスに見えるけど、「メールを検索して整理するサービス」を提供しているというスタンスだそうです。

ネット上の情報以外も整理する方向に広がっている。書籍、イントラ、PC内、ケータイサイト(KDDIとの提携)・・・・。ちなみに 「イントラの整理」にはGoogleアプライアンスというサービスでうちでもためしにGoogleMiniを使っています。 アプライアンスの売り上げは1%ほどあるそうです。

AdWordsの表示順位のロジック

Overchureと比べて、AdWordsの表示順位のロジックがよく分からないなぁと思っていたのですが、「入札価格」に対して 「クリックレート」をかけて表示順位が決まるそうです。だから金にものを言わせて、お門違いのキーワードに入札をしたとしても、 クリックされなければ表示順位は下がっていく。クリック課金の広告はクリックされない限り課金されないので、 「あえてインプレッションだけを狙った」広告も可能だと思っていましたが、AdWordsではそうは行かないようです。

ちなみに、AdWordやAdSenseも「広告を整理して差し上げる」という位置づけ。かなりカスタマオリエンテッドです。

広告業ではない

参加者の中には、ビジネスモデルのフレームワークをよく知らない人もいるようで、 「Googleは広告業の覇者になろうとしているのではないか?」という質問もありました。 本人を前によくそんな週刊誌的な質問を浴びせることができるなぁとがっかりしたのですが、あくまで提供価値は「情報を整理する」 「なおかつ無料で」ということ。対価の回収方法が広告というだけ。 提供価値と対価の回収は別で考えるのが一般的なビジネスモデルのフレームワークです。

「顧客」いうと一緒くたになってしまいますが、お金を払ってくれる「クライアント」と、主要な価値提供先である「ユーザ」 とを分離して考えるのは大前提でしょう。

20%ルールもつらいよ

20%は自由な研究に割り当てていいという社内ルールがあるのだけれど、これはこれで大変だよとのこと。 白地にさぁ画を描けといわれても、なかなか出るもんじゃない。

インデックスから削除されるケース

Googleの検索に引っかからないケースについても、質問が多くありました。「Google八分」についてです。 一企業がどういうインデクシングをしようと勝手なのですが、Googleがここまで影響力がおおきくなったことで、 「Googleに引っかからないことはWWWから消されたも同然」と怒っている記事が見受けられます。

そして村上氏からはインデックスから削除されるケースの話がありました。

  1. 前提として基本は削除しない(会社の方針として削除したくない)
  2. 犯罪に絡むサイトは削除する
    • 世界共通は児童ポルノ、麻薬、テロ
    • ヨーロッパではナチス賞賛
    • 日本で言えば架空口座の販売(警察当局の要請)
  3. スパム行為は削除
    • 少し前で言えば、 白地の背景に白の文字でたくさん重要なキーワードを書いて引っかかりやすくするなどのSEOスパム
    • この手のスパムはダメですよということはGoogleのサイトのWebマスター向けのページに書いてある
  4. 個人からの訴え
    • 著作権侵害や、名誉毀損などの訴えがあったケース
    • これは基本的には、当事者間での問題として、当事者同士で解決してもらう問題。 一方が納得してページを削除すればいい話
    • しかしサービスプロバイダ責任法があって、判断を迫られるケースもある
    • Googleそのものも訴えられるケースは回避しなくちゃいけない
    • 利害が相反する両者を双方満足させられるのは大変難しいこと

と、何ができて何ができていないかはすごく明確です。

また、「中国での検閲に協力しているのはどういうことか」というダイレクトな質問もありました。 中国のGoogleは一部のサイトが検索できないようになっています(参考) 。これは「法輪功」が中国という国では犯罪扱いなので、「犯罪に絡むサイトは削除」の各国版の原則に合致します。 もちろんGoogleは一番最初の原則の「出来れは削除したくない」というスタンスで、社内でも議論になったようですが、 それでも残りの莫大な情報の整理をするというミッションが遂行できなくなるくらいなら、「中国における犯罪の概念」にあわせて、 犯罪に絡むサイトをインデックスからはずしているということです。

全体的な感想

Googleの闇だけに目を向けた週刊誌的な記事もあちらこちらで見られますが、Googleの「世界中の情報を整理する」 という志は、そこいらの週刊誌よりもよほど高く、成果もあります。そして限界もある。 インデックスから削除するのはGoogleが一番つらいはずで、 世界の情報を整理するミッションもなければ行動もしていない外野がヤイヤイ言うことの方がヤボだと感じています。

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