たたみラボ

  • about
  • member
  • r&d
  • blog
  • tatamicast

blog

RSS

ETech07 - ディズニーが Web2.0 をやるとこうなります

icon March 29, 2007 12:48 PM by jimbo このエントリーを含むはてなブックマーク

はじめまして。客員研究員の神保です。

他のメンバーとともにETech07に参加しております。このようなカンファレンスに参加するのは初めてなのですが、目いっぱい見聞を広めたいと思います。

さて、今回は2日目に参加した Digital Disney: the Mainstreaming of Web 2.0 のレポートです。

講演の内容は、最近リニューアルした Disney.com で実装された Web 2.0 的サービスの紹介でした。

以前の Disney.com は

contents organized by company not by user

ということで、企業本位でユーザーエクスペリエンスを考えたサイト設計にはなっていなかったようです。ディズニーの最大の強みはなんと言っても膨大なコンテンツ(物語やキャラクター、映像コンテンツ)。これを最大限に生かしつつ、ユーザー視点に立ったサイト作りを目指した結果が、新しい Disney.com とのことです。

サイトを訪れてみると、ディズニーの世界観が Flash で見事に作り上げられているのがわかります。個人的にはゴテゴテしすぎであまり好きではないのですが、ディズニーのメインユーザーは私のような「おっさん」ではなく子供なのです。どうすれば子供をわくわくさせられるかを考え抜いたデザインといえるかと思います。(このあたりはディズニーの得意とするところでしょう。)

コンテンツメニューも、一番上の「カテゴリー」、左サイドの「セグメント(年齢や性別)」、一番下の「ディズニーのキャラクター」というふうにユーザーの目的を的確に分析した結果が反映されているとのこと。(リニューアル前はどんな感じだったんでしょうね?)

また、個人的に一番興味を持ったのが、「SNS」をディズニーなりのやり方で採用している点。

新しい Disney.com では、6歳から11歳の女の子向けの SNS が提供されています。まだ「ソーシャル」な存在になりきれていない年齢の子供たちを、どうやって安全に「ソーシャルネットワーク」に参加させて「サービス」として成り立たせるか?その答えが「Fairy (妖精)」です。

メンバー登録をすると、3人まで自分だけの妖精のキャラクターを作成することができるようになっており、カスタマイズも驚くほど細かくできるようになっています。属性から身長、髪型(前髪と後ろ髪まで!)、顔の表情、目の色、羽の形、服装に装飾品(ブレスレットやアンクレット)、おまけにポージング(腕の上げ下げ、ひじ・ひざの角度)まで、事細かに指定することができます。非常にゲーム的ですね。さらに好きな色や好きな動物などを登録すれば、オリジナルキャラクターの完成です。試しに1人(1匹?)作ってみたのですが、途中でうんざりするほどでした。でも年頃の女の子にとってはこれだけの選択肢があるということはとても魅力的なんだろうと思います。

この「オリジナルの妖精」という、ある意味自分を投影した擬似的なキャラクターがSNSのメンバーとなり、友達にメッセージを送ったり、他の友達を見つけたりするというわけです。個人情報をプロフィールに載せたりといったトラブルから子供を守りつつ、他のユーザーとのつながりを持つことができる、見事な仕掛けだと思います。

ちなみにオープンしてから2ヶ月で80万の妖精が作られ、100万人のユニークユーザーを獲得したそうです。ユーザーが子供であることを考えるとすごい数字ですね・・・

さらに、保護者向けの Disney Family.com というのもあります。疑問や悩みを他のユーザーが答えてくれたり、Family Blogger と呼ばれる人たちによるブログ記事が載っていたりします。こちらは、ディズニーが持つコンテンツを使わずに、UGC(User Generated Contents)になっているのが面白いですね。発表者が言っていましたが、まさに、Family meets web 2.0 です。

サイトの作りを見ていると、相当コストがかかっていることは容易に想像できます。ちょっとやそっとじゃ真似できません。ただ、ユーザーはどういう経験ができれば楽しめるのか、ユーザーエクスペリエンスをとことん追求する姿勢と、それを実現させるための行動力は、ぜひ見習いたいと思った次第でした。

【その他 ETech2007 関連レポートはこちら】

TRACKBACKS

ページトップへ



(C) RECRUIT MEDIA COMMUNICATIONS CO., LTD.